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ドラゴンズ「最下位が2年連続最多勝につながった」。山本昌が経験した「地の利」

19年ぶりの最下位をプラスに変えろ。ドラゴンズへのメッセージ

■最下位を教訓として得たリーグ優勝

 

 チームの話に戻りますが、プロは必ず球場に順応した野球にシフトできるものです。福岡ドームが完成した93年のダイエー(現ソフトバンク)は、97年の中日同様、リーグワーストのチーム打率2割4分6厘、75本塁打と全く打てずに最下位に終わっていますが、6年後の99年には打撃のチームに変貌を遂げ日本一となりました。

 この年、日本シリーズでダイエーの相手だったのが中日です。97年の最下位を教訓とし機動力と投手力を強化した結果、リーグ優勝。2004年に落合博満監督が就任してからは野球がさらに緻密になり、8年間で、実にリーグ優勝4回、日本一1回と強い中日を誇示することができました。

「地の利を生かす」と言いますか、現状を受け入れいち早く順応していくことが大切なのだと、97年の最下位で学んだような気がします。

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山本 昌

やまもと まさ

1965年8月11日、東京都生まれ。神奈川・日大藤沢高から83年秋のドラフト5位で中日ドラゴンズに入団。プロ5年目、88年の米国への野球留学をきっかけに飛躍し、同年8月プロ初勝利。以後はスクリューボールを武器に活躍する。93年に最多勝利、最優秀防御率のタイトルを獲得すると、翌94年には連続最多勝利と沢村賞に輝く。97年にも最多勝利。2006年9月16日対阪神戦でプロ野球史上最年長の41歳1カ月でノーヒットノーラン、08年8月4日の巨人戦で史上24人目となる通算200勝を樹立。通算581試合に登板し219勝165敗。


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